美味しそうな魚が並ぶ鮮魚店。鮮魚店の魚は全て美味しい魚で間違いありませんが、選べるものなら自分で`この魚!
`と選びたくなるものです。
特に一尾買うなら売場に並べられた魚の何を見て魚を選びますか?
鮮度はどうやって見分ける?
店頭に並ぶ魚が鮮度別に分けられているお店はありません。なぜならそれが魚屋の商売だからです。
魚を触れる鮮魚店=自分で選んだ魚、ということになり選魚眼が必要になってくるのです。
とはいえ衛生上の観点からも魚を触れる鮮魚店は非常に減少しています。
エラの色を見れば・・・なんていう人もいますが、エラの色が鮮度の指標とは言えません。
何より匂いも気になるし、魚を触りたくない〜という人も多いのでは無いでしょうか?
そんな時は以下を判断の材料としてみると魚を見る眼が高くなり、より美味しい魚を選べるようになってきます。とても簡単なことなのです!
魚の鮮度は見た目や直感が一番大事!
1尾買うなら色と艶をチェック!
上記写真から魚体表面の艶と色がハッキリしていることがわかると思います。このように表面の艶は魚体の鮮度を表す一番の指標となり、業界ではビカビカの魚!などと表現されることがあります。
海や漁港の近くの鮮魚店であっても魚は釣れてから店頭に並ぶまで時間が掛かります。魚体も時間の経過に伴って、色や魚体表面の艶など、見た目の変化ははっきりしています。
魚体表面の艶は鮮度高め!
魚体表面の艶は鮮度高めのサインです!釣り上げられた魚に艶がないものはありませんから・・・
魚体表面全体に被って見える無色透明のネバネバが艶の正体。
時々白いネバネバを見かけることもありますが、これは魚同士が擦れて空気が入り白くなっているもので透明状態から少し時間が経っていると言えるでしょうね。
一尾買いの場合、無色透明のネバネバを見つけたら第一のハードルをクリアしたことになりますよ!
色素ハッキリ目を選ぶ!
特に色付きの魚(黒以外)に言えることですが、魚体の色がハッキリしない理由は時間の経過と共に、肉が弛み、淡い色ほど抜け落ちて見えるものです。
したがって、どんな魚でも一尾買いの場合は、色素のハッキリした魚体を選ぶことがとても大事といえます。
同じ魚種でも採れた海域によって色が異なることもありますが、色素がはっきりしている個体は鮮度高めと判断できるでしょう。
大まかな鮮度のチェックポイントは以上2点で十分です!
以下は雑識として知っておくと損はないでしょう。
目が透き通っているかチェック!
目の濁りも死後の時間経過を表す指標になりますが、目の濁りはかなり鮮度が落ちている証拠であるため通常鮮魚店には並んでいません。
したがって魚を一尾買いする時に目の濁った魚は買ってはいけません。
しかし保存の際、水氷に浸している時は目が凍ってしまい濁って見えることもあるので注意が必要です。
より美味しい魚はどうやって見分ける?
アジやイワシなど小魚からカツオやマグロなど大型の魚など、各魚種による美味しさがあり、それぞれ個別に、より良い選び方がありますが、全ての魚に共通する美味しい魚の見分け方があります。
魚の形を見比べてみよう!
人間でも同じ日本に住んでいる日本人で背の高い人、お腹の出た人、足が異常に大きい人など見かけたりするものです。魚も同様で同じ魚種でも魚体によって様々な場合があるものです。
魚体の背幅を見る!
魚体の幅とは、顔を正面から見た場合の体の横幅の事です。
背幅は肉付きを指します。
魚は魚種を問わずどんな魚も一年中海や川など水中に生息してます。つまり冬に旬を迎える魚が夏に獲れないわけではありません。旬を迎える季節に獲れやすいというだけで、げっそり痩せた時もあれば、卵や白子が育ってお腹だけ膨れた時もあります。
これらは魚種によってそのタイミングが異なるだけという事になりますね。
肉付きは大抵味の良さに比例し、肉付きの良い魚(背幅の広い魚)を選ぶことは美味しい魚のサインである、と言える事になるのです。
身に弾力があるか見る!
上記、背幅の肉付きが確認できたら、身に弾力があるか触ってみるとより良いです。
鮮魚店に並ぶ魚は通常、冷蔵により陳列されていますが、夏場など暑い季節は特に劣化の進度が早いと言えます。身に弾力があるか軽く掴んでみるとよく分かります。上記背幅の確認でも応用が効きますね。
ここでの注意は、硬い=弾力がある、ではない、ということです。
ツヤツヤでピカピカの魚は死後時間が経過していないことが多いため、魚体は柔らかいのに弾力があります。反対に触って硬く感じる身は掴んだ感触に戻りが無いことが多いのです。
尾ビレが綺麗か見る!
尾ビレが汚い(厚さが薄くなっている、または本来の形ではない)魚は一定期間、水槽やいけすで生きていたことが想像できます。
養殖魚であれ、天然魚であれ同様ですが、水槽で過ごす魚には通常餌は与えられませんし、いけすで育った養殖魚は尾ビレが発達しないため小さ目なのです。
つまり尾ビレ汚い魚は弱っている、または病気にかかっている可能性があるからです。
病気にかかった魚は論外ですが、痩せた魚が美味しいと思えないのは想像できるかと思います。
各ヒレに黒い斑点などがあるか見る!
稀に黒い斑点がエラビレを中心に各ヒレに見られることがあります。これらは寄生虫に蝕まれている可能性があります。
寄生虫(アニサキス含む)は掃除ために、お腹を開いたり、3枚に下ろしたりしなければ発見できないことが多いのです。お腹を開いてみて失敗だったと思うのなら事前に分かっていたいものですね。
エラの色を見る!
エラの色は上記のエラ写真の様に鮮やかな赤と白色がベストです。
鮮度が落ちると白くなったり黒ずんできたり、更にはエラが丸まって糸を引くこともあったりします。
鮮度の見極めのために最初にエラを確認する人もいますが、氷水に浸してある場合など保存状態によりエラの色は白く変わるため、鮮度は高いのにエラは白いということも有り得ます。
但し売場でエラの確認ができないことを前提にお話ししているためあくまで参考として下さいね。
魚体が汚いと鮮度は低め?
これまで魚体表面の艶や色が鮮度を見分ける一番の指標と記載してきた通り、艶のある綺麗な魚が鮮度高めであることは間違いありません。
しかし魚は釣り糸を使って釣る場合と網を使って獲る場合があります。
同じ魚種でも釣り魚と網獲り魚が有るわけです。
釣り魚は魚体が重なって擦れることが少なく、綺麗な状態で保存できるため鮮魚店の売場に並んでも見栄えが良くなります。
反対に網獲り魚は複数の魚が大きな網に入って釣られるため、魚体同士が擦れてしまい特に鱗のない魚(太刀魚など)は擦り切れて傷を負った見た目で売場に並んでいることもあります。
鮮度が高いのに魚に傷ができてしまう最大要因です。当然その傷から劣化が進むため腹が破れて内臓が飛び出したりしてくるわけです。
従って見た目だけで本当の鮮度が判断できるというわけでも無いのですね。
そんな時はこの魚の鮮度はどうですか?と聞いてみて下さいね。
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