魯肉飯(ルーローハン)とは?その特徴と歴史
魯肉飯(ルーローハン)とは台湾で生まれ、親しまれてきた郷土料理で、甘辛く煮た豚肉とその煮汁をご飯にかけて食べるとてもシンプルな料理です。
近年魯肉飯(ルーローハン)の名前を聞くことが多くなったのは台湾を訪れる日本人の増加により、日本での認知度が高まったと言えるでしょう。
郷土料理のため各家庭によって、豚肉を使った角煮、刻み肉、そぼろまで豚肉の形状は異なりますが、甘辛いスープやタレで煮込んだ豚肉を使用することが大きな特徴になります。
元々は余った豚肉を香辛料とスープで煮込んだ豚肉をご飯にかけることから派生した料理のため、手軽に作ることができ現在まで慣れ親しまれてきました。
台湾料理における魯肉飯(ルーローハン)の位置付け
台湾で3大台湾飯と言われているのが、排骨飯(パイクーハン)・魯肉飯(ルーローハン)・鶏肉飯(チーローハン)でそれぞれ豚肉と鶏肉を使用してご飯に乗せて食べる料理です。
排骨飯(パイクーハン)
排骨(パイクー)はスペアリブの意味で様々な香辛料で味付けした豚の骨つき肉を揚げてご飯に乗せたものを排骨飯(パイクーハン)と呼びます。カレー味の香辛料を使うことが多く、揚げたカレー味のスペアリブに甘辛いタレがかけてあることもあります。
魯肉飯(ルーローハン)
味や形状については上記の通りですが、台湾では魯肉飯(ルーローハン)はどんぶりで提供される一品ではなく、小さいお茶碗で提供される惣菜の延長とされる食べ物でもあります。
したがって中華街でも大きなどんぶりで魯肉飯(ルーローハン)を提供する店は少なく他の料理と一緒に食べる副菜の要素が含まれます。とはいえ一品の価値が高いため、1杯で十分に満足できる料理とも言えるでしょう。
鶏肉飯(チーローハン)
細く裂いた親鶏(比較的硬い)やササミに甘めのタレがかかった郷土料理で、日本ではまだ馴染みが薄く、中華街でも提供する店は少ないといえます。鶏肉を使用しているためとてもさっぱりしていますが、親鶏を使うことで噛むごとに鶏の旨みを感じることができる料理です。
中華街で食べられる魯肉飯(ルーローハン)のおすすめ店舗
青葉 新館
八角の味が印象的な大ぶりな角煮、細切れな角煮は優しく甘塩っぱい味わい。脇に添えられた胡麻油の香りがする高菜も甘い角煮の味を和らげてくれます。とてもバランスが整った逸品した。平皿で提供されるのが青葉流。
店舗は大きく無いですが、とても感じの良い店員の方々がテキパキとサーブしてくださり、お客さんでごった返す店内を動いていたことが印象的です。
青葉 新館
住所 | 横浜市中区山下町97 |
電話番号 | 045-663-3770 |
営業時間 | 11:30 – 22:00 L.O. 21:40 |
魯肉飯値段 | 900円(税込) |
味(旨み) | |
味(濃さ) | |
バランス |
桃源邨 本店
そぼろ・高菜・煮卵の3点が大きなどんんぶりのご飯の上に乗っています。
お味の特徴はそぼろの味が日本風の味付けで、他の店舗と異なり汁気が少ないところ。香辛料は少なめですが、醤油と砂糖の甘塩っぱい味付けは絶品。
魯肉飯(ルーローハン)は汁だくで提供される店舗が多い中、こちらのお店はたっぷりの濃いめの餡でバランスを取っているのでしょう。煮卵と高菜の相性も抜群!
おすすめの逸品です!
桃源邨 本店
住所 | 横浜市中区山下町81 |
電話番号 | 045-651-0927 |
営業時間 | 月曜日: 11時00分~14時00分, 16時00分~21時00分 火曜日: 11時00分~14時00分, 16時00分~21時00分 水曜日: 定休日 木曜日: 11時00分~14時00分, 16時00分~21時00分 金曜日: 11時00分~14時00分, 16時00分~21時00分 土曜日: 11時00分~21時00分 日曜日: 11時00分~21時00分 |
魯肉飯値段 | 900円(税込) |
味(旨み) | |
味(濃さ) | |
バランス |
萬和樓
古い店舗に老夫婦と思しき店主達が経営されています。
通好みのお店の様で、他客が店主へ様々な質問をぶつけているのが印象的でした。
お味は汁だくの香辛料が効いたあっさりした魯肉飯(ルーローハン)。小口の角煮とそぼろがミックスしてあります。
こちらの店舗はヴェジタリアン向けの料理も充実していることからも、魯肉飯(ルーローハン)の付け合わせに、青菜と漬物の紹興酒漬けが添えられています。
びっくりしたのはこの紹興酒漬けの漬物が非常に美味しい!さっぱりとしてキリッとした大根や人参はご飯との相性が抜群です。
店構えは入りにくいのですが、おすすめの一店です!
萬和樓
住所 | 横浜市中区山下町139 |
電話番号 | 045-663-3113 |
営業時間 | 11:00~23:00 |
魯肉飯値段 | 990円(税込) |
味(旨み) | |
味(濃さ) | |
バランス |
福楼
日本にいるとは思えない写真映えが有名な台湾小路にある福楼。店内には有名人来店の写真がビッシリ。生前の小澤征爾さんも足を運んでいた様です。
お味はちょっと小ぶりなお椀にご飯と細切れの角煮、高菜、味玉が山盛りで提供され、ごま油風味のネギが仕込まれているため、とても風味高い一品です。
全体的に薄めの味付けで、香辛料も強く無いのですがホロホロになった角煮からホンワリと感じる八角の香りは台湾料理を実感します。
また大盛りに盛られた高菜も角煮の味や油を中和してくれとてもバランスの良い一品です。
福楼
お店は路地での撮影のメッカとされる台湾小路。コロナ禍に店舗をリニューアルしました。
店名の福楼にかけて店内には本物のフクロウがいるのはビックリ!
住所 | 横浜市中区山下町137-26 |
電話番号 | 045-651-2962 |
営業時間 | 11:00 – 22:00 L.O.21:30 |
魯肉飯値段 | 990円(税込) |
味(旨み) | |
味(濃さ) | |
バランス |
秀味園
古くから中華街でお得にルーローハンを食するなら秀味園と言われるほど有名店。
単品のお値段660円(税込)
写真はセット(ワンタンスープ・杏仁豆腐)990円(税込)
大振りの角煮・そぼろ・高菜・味玉の4点セットの王道です。
お味は香辛料少なめで味が薄めですが、2つ乗った角煮の存在感がホロホロに煮込まれており、そぼろと高菜はご飯と混ぜて食べたくなるガッツリ飯です。
小ぶりのお椀で提供されるため、小腹が空いた時や飲みの締めなどでも楽しめそうですね。
秀味園
関帝廟通りの中腹にあり、入口(間口)が小さいので見逃してしまいそうですが、店内は奥に向かって広いです。
住所 | 横浜市中区山下町134 |
電話番号 | 050-5868-8754 |
営業時間 | 月・火・水・木・金 10:30 – 22:00 土・日 10:30 – 15:00 |
魯肉飯値段 | 660円(税込) |
味(旨み) | |
味(濃さ) | |
バランス |
蓮香園 新館
台湾料理の名店として様々なお料理がメニューに並ぶお店です。
ルーローハンも全体的に薄味な汁だくなオーソドックスなお味。大きな角煮、細切れ角煮、そぼろ、味玉半分、高菜が乗っています。
特徴は味に癖が無くサラッと食べられてしまうところ。小さめのお椀で提供されることもあり、大食漢の方には少し物足りないかも。元々ルーローハンは単品で食べるものでは無いためそれが正解。
他の小盆と一緒に召し上がるのが良いのかもしれません。
とはいえルーローハンの味を知りたい方にはビッタリのお店でしょう。
蓮香園 新館
狭い通りに人で混雑した市場通りにあるため見逃してしまうことがあるかもしれません。
セットメニューなども沢山あります。
住所 | 横浜市中区山下町190-2 |
電話番号 | 050-5594-0803 |
営業時間 | 11:00 – 22:00 |
魯肉飯値段 | 880円(税込) |
味(旨み) | |
味(濃さ) | |
バランス |
茂園 台湾美食
たっぷりの粗挽きそぼろがメインのルーローハン。
薄めの味付けで汁だくで提供してくれるため高菜を混ぜながら味に変化を加えて食べることをお勧めします。
大きめのお皿で提供され、ご飯も具もモリモリのため一皿で十分満足できる一品です。
茂園 台湾美食
住所 | 横浜市中区山下町220 |
電話番号 | 045-663-0901 |
営業時間 | 【月〜金】11:00〜15:00/ 17:00〜21:00(L.O20:45) 【土日祝】11:00〜21:00(L.O20:45) |
魯肉飯値段 | 980円(税込) |
味(旨み) | |
味(濃さ) | |
バランス |
台湾菜館
コロナ禍に開店した新店の看板商品。こちらも小さめのお椀で提供されますが、細切れの角煮、そぼろ、高菜、味玉が薄めの煮ダレと共にご飯に乗っています。
香辛料も薄めで肉のボリュームと薄めの味付けのあっさりさのバランスがとても良いルーローハンと言えるでしょう。特徴は煮ダレが他店より脂っこいこと。割とオイリーで汁だくな一品であるため評価は分かれるかもしれません。
台湾菜館
場所は関帝廟通りの中腹にあり、入口(間口)が小さいため見逃してしまうかもしれません。台湾料理専門店として一般の中華料理店では見かけないメニューを見つけることができるでしょう。
住所 | 横浜市中区山下町190 |
電話番号 | 050-5592-2453 |
営業時間 | 11:00 – 22:00 |
魯肉飯値段 | 800円(税込) |
味(旨み) | |
味(濃さ) | |
バランス |
まとめ
中華料理といえば中華圏の台湾料理も含まれるわけで、中華街にも台湾料理を提供するお店は散見されます。上海料理を謳うお店で北京ダックを提供したりと同じように、中華料理店でも台湾料理であるルーローハンを提供する店もあります。
今回取りまとめを行った店舗は基本的に台湾料理の専門店のみです。
台湾に行か無くても横浜の中華街で本場の台湾料理(ルーローハン)を堪能してみては如何でしょうか?
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